はい、やって参りました。『丁寧な暮らしに憧れる雑な女』みくりさんです。
恥ずかしながらこの年でもまだ、ショッピングセンターへ行くとガチャガチャの並びに足を踏み入れてしまいます。

だって面白いのがいっぱいあるんだもん☆ ただ、狙ったのが出ないのは何とかならないかな…。
ランダム性の醍醐味が分かってないね。そういえば、ガチャガチャの中に”夢”を詰めて売ってる場所があるの知ってる?


なにそれ!? 全部回してしまいたいんだけど!!
住所ここだから行ってきて。でも、キミは絶対に回しちゃだめだよ。


なんで?
とにかく”大人”はだめなの。詳しくは現地で聞いておいで☆

昭和レトロな長屋風景はちょっとドキドキ。


タイムスリップでもしちゃったの!?
思わず後ずさりしてしまうほどのかなりレトロな風景ですが、徳島市内でも好立地で人気の沖浜にある長屋です。
こちらが4月7日(木)にオープンしたばかりの『糸と音(いととおと)』。いったい何をする場所なのか…運営されている松久保さんにお話をうかがってみました。


ここは「子どもと大人がわくわくつながる場所」をコンセプトにした、いろんな夢を詰め込んだおもちゃ箱みたいな場になります。

この場所では県内で新しいことにチャレンジする企業と、新しいことには常に興味津々の子どもたちを直接繋ぐ活動が展開されるのだそう。方法としてはさまざまなかたちでの展開を企画しているそうで、その中からいくつかピックアップしてご紹介いただきました。
まず4月7日(木)のオープン初日は『はじまりの日』ということで、何社かの企業さんにお願いして、この場でできる体験型のワークショップなどを開催しました。

徳島市城東町にある『トーコーヒー』さんのワークショップでは、実際に豆を挽いて珈琲を淹れるまでの作業を体験。ほかにも、『とこまる水産』さんが主催した‟チリメンモンスター”では、無数のちりめんの中に混ざってしまう海老やタコ、カニを探す作業を体験したそうです。普段目にすることはあっても、手に取ることができなかったものやことに直接触れる機会ができたせいか、参加した子どもたちもとても大喜びだったそうです。



また、同日時間を空けて開催された『Oak子どもパン教室』は満員御礼の大人気ぶり。パン作りと言っても、あらかじめ発酵してある生地を成型していくだけなので、子どもでも失敗することなく本格的なパンを焼き上げることができたんだとか。


そのほか、『子ども美容室体験』や『アクセサリー作り体験』など今後も体験型の活動が盛りだくさんで企画されています。また、近日中にはフリーマーケットやマルシェなども開催予定なんだとか。各種イベント内容は随時公式ホームページにアップされているのでこまめにチェックしてみてください。
”夢” が詰められたガチャガチャって!?
お話しの最中から気になってしょうがなかったのが、部屋の隅に並べられたまだ中身の入っていないガチャガチャ。

絶対あわわんの言ってたやつだよね…?
これに”夢”を詰めるとはどういうことなのでしょうか?

このガチャガチャ、中に入れる景品はおもちゃやキーホルダーではありません。子どもが各企業の仕事や業務を実際に体験できるチケットが入るんです。



見せていただいたのは徳島市山城町にある『FMびざん』のチケット。
体験内容はラジオへのゲスト出演。実際にガラス張りのスタジオに入ってトークを展開、リスナーさんに向けてメッセージを届けるといった内容になるのだそう。

絶対やってみたいって子が多そう☆
次に見せていただいたのは徳島市中昭和町にある『ウルカフェ』のチケット。
体験内容は、実際にあの可愛らしいおしゃれなカフェで店員さんとして働けるというもの。お客さんに注文を聞いたり、料理を作ったり、提供したりといった流れを行います。

憧れのカフェ定員さんになれるなんて最高☆
ほかにも、”走る整体師” の異名を持つ走り方のプロから、かけっこで1等賞を獲るためのトレーニングを受けられるチケットや、現役の看護師さんから直接指導を受けられる看護体験チケットなど、内容もジャンルもさまざま。約50社以上もの企業が、松久保さんの呼びかけに応じるかたちで参加してくれたのだとか。
各社利益はまったくといっていいほどありません。あっても、ほんの少しの材料費くらいだそうです。それでも子どもたちの夢や希望を、繋いでいきたいという想いから次々に手を挙げてくれたと言います。
「参加はしたいけれど、きちんとした事業計画を社内で検討してからになります」と言ったお返事をもらっている大手企業さんもいます。これからまだまだ協力していただける業種は増えていくと思いますよ。

ガチャガチャは1回100円~200円。自分のお小遣いの範囲で簡単に回せるのも、子どもの自立心や金銭感覚を身につけるのには嬉しいところ。遊んで終わりのガチャガチャより、よっぽど楽しくて経験も身につきます。ちなみに対象は3歳~中学生くらいまで。近くまで来たらぜひ気軽に‟夢”を買いに立ち寄ってみてください。
『糸と音』の意味。

ところでナゼこのようなサービスを提供しようと思われたのですか?
僕自身、失敗を糧にしてきた経営者で、そのときに周囲の方の助けがあってここまで来られたという恩を感じていました。その恩をなんらかのかたちでお返ししたいと思っていたことと、コロナ禍の今、元保育士として、2人の娘の父親として何か子どもたちのためにできることはないかと考え、その両方が組み合わさって今回のような場所を提供するに至りました。

この好立地の長屋をタイミングよく借りることができたのも、一緒に運営をしていくパートナー的な存在の方に出会えたのも、すべて今の仕事の繋がりからだったと言います。『糸と音』の由来もそこから来ているそうで、”糸を紡ぎ一緒に音を鳴らす” ことをイメージして名付けられたんだとか。この素敵な名前と場所がいつまでも続いていくように、みんなで糸をどこまでも伸ばしていきたいですね。