
ペットを飼われている皆さんや動物に動物に関わる仕事に興味を持たれている皆さん!
2022年5月~6月に、動物に関わる法律に大きな動きがあったことをご存じですか?
動物と人とが共生していくうえで、生活を成り立たせるために必要な動物愛護管理法が改正されたほか、
新たに愛玩動物看護師法が施行されました。
具体的のどのように変わって、私たちにどのような影響があるのか

『ルドルフどうぶつ病院』の田處先生に話を伺いしました。
マイクロチップの装着について教えて!
動物愛護管理法の改正については、すでに報道でご存じの方も多いかと思いますが
新たにブリーダーやペットショップなどで販売される犬や猫にマイクロチップの装着が義務付けられました。

社会課題になっている飼育放棄を抑制する効果が期待されているほか、災害や迷子などで保護された犬猫がすみやかに飼い主の元に戻れるようなシステムが構築されていきます。
東日本大震災でもペットの迷子が大きな問題になったことがありましたが、近い将来南海地震で大きな被害が予測されている徳島、他人事と思えない事案です。
でも、我が子同然に可愛がっている、犬や猫にマイクロチップを埋め込むのはちょっと不安と思う人も多いのでは?
そこで田處先生に気になる質問をぶつけてみました!
Q.マイクロチップでどのくらいの大きさなの? 装着したあとの具合が悪くなったりすることは?
A.直径・長さとも数ミリ程度で、肩甲骨周辺の筋組織に注射で挿入します。動いてもずれることなく、ワクチンと違い副反応もほとんど報告されていません。

Q.すでにお家で飼っている動物には装着しなくていいの?
A.すでに飼育中の犬猫については、今のところ装着の努力義務となっています。なので「絶対」というわけでないのですが、迷子になってしまったときに再会できる可能性がアップするので、ご検討いただく価値はあると思います。かかりつけの動物病院さんに相談すれば、スムーズに対応してくれるでしょう。注射じたいもすぐに終わるので、定期健診のタイミングなどでご検討いただくのがいいと思います。

Q.マイクロチップで居場所がばれたりするの?
A.マイクロチップ内にGPS機能は搭載されていません。なので、今どこにいるかが細かく管理されるわけではありませんので、ご安心ください。誤認されている方もいらっしゃるのですが、迷子になってしまったときにマイクロチップを検索して現在地を調べるということもできませんので、ご注意ください。
動物看護師が国家資格に! 第1回愛玩動物看護師国家試験は2023年2月19日(日)開催予定

また、新たに愛玩動物看護師法が施工されました。
こちらの法律によって、動物看護師が国家資格の一つとして認められるようになりました。
高度化している動物看護に対応するためのもので、採血・投薬・マイクロチップ挿入といった一部行為が獣医師の指示の下で認められるようになります。
こちらは一般の飼い主の方に大きな影響がある動きというわけではありませんが、より充実したサービスを提供するために業界が変わろうとしているというところを知っていただければと思います。
