皆さんにとっていいスーパーの条件
とは何でしょう?
●品ぞろえが充実していること
●良質なものが安く売られていること
などなど…。
いろいろな項目が浮かびますが、
何より
地域で愛されていること が
必須なのではないでしょうか。
日々の生活に大きな楽しみを提供してくれる
スーパーマーケット。
その 個性を生かした店づくり や笑顔こぼれる接客、家族経営のアットホームな雰囲気など、
地元の人々に愛される理由を探ってみました!
・《がんばりや 本店/徳島市南末広町》
・《百萬堂/徳島市佐古二番町》
・《フードショップふじむら/美馬市脇町》
・《フードセンター杉屋/勝浦郡勝浦町》
・《エストマーケット/海部郡牟岐町》
・《ショッピング大黒/海部郡海陽町》
スーパー
なかはら/徳島市丈六町
元気なお母さんたちが心を込めて手作り
総菜コーナーのおおよそ半分を占めるのは、すし。ちらし、いなりなどオーソドックスなものから、エビフライ巻きといった変化球まで、取材日には8種類が並んでいました(レパートリーは13種類ほどある)。
中でも『スーパーなかはら』の顔といえば、どっしりとした巻きずし。基本的には1日25本、特売日には50本ほど作りますが、早ければ午前中には完売してしまいます。
▲すし類は9 時半ごろから店頭に並び始め、10 時半までには出そろう。売り切れる前に来店して。
多くの人を魅了するのは、しっかり味のついた酢飯と、丁寧に仕込まれた具材。酢飯は酸味より甘味が強く、その理由は「私たちが好きだから」と調理するお母さん方。
具材の高野豆腐とシイタケは自家製だしでじっくり煮ており、噛めばじゅわ〜っとうま味が広がります。「濃い目の甘さにハマって、ここの巻きずしを食べたらほかの巻きずしが食べられなくなる!」という熱烈なファンもいるほど。
▲巻きずしなどのすしは、ご近所さんだけでなくわざわざ遠方から買いに来るお客さんもいるそう。
そのほかシンプルなシーチキン巻きや、ぷりっとしたエビがおいしいエビフライ巻き、3種類ほどが入った盛り合わせも人気。
▲エビフライ巻き](330 円) は作る数が少なめなので購入はお早めに。ソースと甘い酢飯も合う。
現在の場所に移転した36年ほど前からすしを作り始めたそうで、お客さんたちの要望もあり現在に至ります。オーナーの齋藤さんは昨年12月に現職に就いたばかり。まったく別の仕事に就いていたのですが、父である先代の急死をうけて3代目に。
そんな齋藤さんを支えるのは、母・満喜江さんをはじめとしたベテランスタッフたち。「ちょっとうるさいくらい元気でしょ( 笑)」とは言いいますが、本当にはつらつとしたお母さんたちばかりで、店に足を運ぶのが楽しくなります!
▲調理師の資格も持つ、齋藤さんの母・満喜江さん。毎朝手際よく巻きずしを巻いていく。
また「常連さんたちは良いことも悪いことも指摘してくれる。それがありがたいです」と齋藤さん。ポイントカードは、電子ではなくシールを集める方式。
こういう昔ながらなところにもなんだか愛着が湧くし、実際ご近所さんに好評なのだとか。「これからもこんな感じで、ぼちぼちがんばっていこうかなって思っています」、と話してくれました。
※この記事は、2020年GEEN5月号で掲載した内容です。