《まとめ④》「徳島の今を語る」~わたしの好きな徳島まとめ④~

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かつて港町として栄えた、太平洋に面する徳島市津田地区。現在はほとんどが埋め立てられて工場や会社がひしめくエリアになっているが、昭和中期ごろまでは長い砂浜とたくさんの松が自生する林が存在した。「子どものころは、よくここで遊びました。広い松林を抜けて、100メートルほど砂浜を駆けると海にたどり着くんです」と、目を細め懐かしそうに語る山田さん。「帰りには必ず松の葉を袋に集めて持って帰るんです。よく燃えるから、ご飯を炊くのにもってこい。ちなみに冬は津田山に遊びに行って、松の葉を拾っていました」。土地の開発により砂浜は完全になくなってしまったが、松の木は少しながら残っているエリアがある。数こそ減ってしまったが、どれも太く立派な幹を持ち、高く高く伸びている(樹齢は数百年といったところか)。「平成初期までは今ほど埋め立てられてはいなかったので、ここで盆踊りを踊ることもありました」と山田さん。踊りというのは、徳島がまだ阿波藩と呼ばれていたころからこの地区に伝わる“ 津田の盆踊り” のこと。海難事で亡くなった人々の魂を鎮める、精霊踊りとして生まれた盆踊りである。山田さんの亡き母・コユキさんはこの盆踊りの歌い手として名の知れた人で、山田さんも盆歌を歌い継いでいる。「昔は砂浜で踊っていましたが、だんだんなくなっていったので松の下で。テレビなどの取材を受けるときは、いつもここでしたね」。昔の写真を見れば、踊る人たちの向こうにたくさんの松が見える。すっかり様変わりしてしまった松林だが、きっと山田さんの目にはあのころの情景が思い浮かんでいるはず。津田の伝統とともにあった松林、少なくなった今の場所はぜひとも残してほしい。

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